「ラプターライナーは剥がれる」と検索されています。正規施工店として正直に書くと、剥がれることはあります。ただし原因はほぼ決まっていて、塗料のせいではありません。剥がれる条件と、剥がれない条件を分けて書きます。
先に用語だけ整理します。イギリスの U-POL 社がつくっている2液ウレタンのコーティング塗料で、もともとはピックアップトラックの荷台(ベッド)を守るための塗料です。「ベッドライナー」と呼ばれるのはそのためで、日本では RAPTOR JAPAN が唯一の正規輸入元になっています。
※2026年2月に、公式の商品表示が「ラプターライナー」から「ラプター」に統一されました。中身は同じものです。このページでは検索されやすい「ラプターライナー」で書きます。
| 普通の塗装 | ラプターライナー | コーティング剤 | |
|---|---|---|---|
| 目的 | 色をつける・きれいにする | 守る(傷・錆・薬品) | ツヤを出す・汚れを防ぐ |
| 表面 | 平滑でツヤあり | 細かい凹凸・ツヤは低い | 平滑でツヤあり |
| 厚み | 薄い | 厚い(標準2回塗りで12ミル以上) | ごく薄い |
| 塗れる素材 | 主に金属・樹脂 | スチール・アルミ・木材・硬質プラ・FRP・コンクリート など | 既存塗装の上 |
| 直し方 | ぼかして磨く | 上から塗り足す | 塗り直す |
ラプターライナーは2液ウレタンのコーティング塗料で、密着力は強い部類です。それでも剥がれるときは、たいてい塗る前の段階に理由があります。
これが一番多い。バンパーやグリルの未塗装樹脂(PPなど)は、表面に離型剤が残っていたり、紫外線で劣化した層がある状態です。その上に塗ると、塗膜は樹脂ではなく劣化層にくっつくことになります。しばらくすると、劣化層ごと浮いてきます。
必要なのは、脱脂 → 足付け → 樹脂用の密着剤(プライマー)。この一手間を省くかどうかで結果が分かれます。
シリコン系の艶出し剤を塗ったことがある樹脂は要注意です。油分が残っていると塗料が弾かれます。見た目には分からないので、洗って終わりにせず溶剤で拭き上げます。
2液なので、硬化剤との比率が決まっています。適当に混ぜると硬化不良になり、いつまでも柔らかいまま。混ぜてから使える時間も限られていて、それを過ぎた塗料を無理に使うと密着が落ちます。
当店は屋内で、脱着して塗っています。剥がれるかどうかは、この段取りでほぼ決まります。
| 工程 | やること | 省くとどうなるか |
|---|---|---|
| 洗浄・脱脂 | 溶剤で油分を完全に飛ばす | 弾かれる・部分的に浮く |
| 足付け | 表面に細かい傷をつけて食いつかせる | つるつるの面から滑るように剥がれる |
| 密着剤 | 樹脂には専用プライマー | 数か月で爪が引っかかるように剥がれる |
| 混合 | 規定比で正確に、可使時間内に使い切る | 硬化不良でいつまでも柔らかい |
| 硬化 | しっかり乾かしてから使う | 初期の傷が入りやすい |
塗料自体は市販されているので、缶スプレーやガンでDIYもできます。当店も「自分でやってみたい」という相談は否定しません。違いが出るのはこの3点です。
DIYで失敗しやすいのは、缶スプレーで未塗装樹脂にそのまま吹くパターンです。塗った直後はきれいなので成功したように見えて、半年から1年で端から浮いてきます。
「ラプター デメリット」で検索してここに来た方もいると思うので、当店が実際にお客様へ先に伝えていることを全部並べます。1つでも引っかかるなら、やめておいたほうがいいと思ってください。
| デメリット | どういうことか | どう考えるか |
|---|---|---|
| 質感が変わる | マットで細かい凹凸のある面になる。純正のツヤは戻らない | ツヤが欲しいなら普通の塗装。ここは好みが割れます |
| 元に戻せない | 剥離が必要になるので「とりあえず試す」には向かない | 迷っているなら、まずドアノブなど小さい部位から |
| 汚れが入る | 凹凸に砂ぼこりや油分が入り、黒がグレーっぽく見えることがある | 日頃の手洗いで落とします。洗車機と高圧洗浄機は避けてください |
| 平らな面ほど粗が目立つ | ボンネットやドアのような広く平らな面は、ムラが見えやすい | だから樹脂パーツ・荷台・下回りのほうが向いています |
| 重くなる | 厚い塗膜なので、面積が広いほど重量が増える | 樹脂パーツ程度なら気にならない。1台まるごとだと差が出ます |
| 売るときに評価が分かれる | 好きな人には刺さり、純正を探す人には減点 | 長く使う仕事の車なら気にしなくていい |
| 調色すると再現が難しい | 後日まったく同じ色をもう一度作るのが難しい | やる部位は最初にまとめて決める。黒なら問題なし |
| 日数がかかる | 部位だけで1〜3日、荷台や広い範囲で3日〜1週間 | 硬化に時間が要ります(触れるまで1時間・完全硬化12〜72時間) |
| こんな人 | 理由 | |
|---|---|---|
| 向く | 仕事で長く使う車。現場で当てる、積む、汚れる | 傷が線になって残りにくい。当ててもまた塗り足せる |
| 向く | 白化したバンパーやグリルを何とかしたい | 劣化した樹脂を止められる。色も締まる |
| 向かない | 数年で売るつもりの車 | 戻せない。買い手を選ぶ |
| 向かない | ツヤのある仕上がりが好きな人 | ラプターではツヤは出ません |
| 向かない | 白ボケだけを一時的に何とかしたい | もっと安い方法があります |
デメリットを承知のうえで選ぶ人がいちばん満足します。当店が先に全部言うのは、そのためです。数年で売る前提なら、ボディの色だけ変えるという選択もあります(全塗装・オールペン)。
EXISTは RAPTOR JAPAN の正規施工店です(認定番号 241239)。所定の施工実績を満たした店に出される認定で、認定証はラプターライナー塗装のページに載せています。
認定があるから絶対に剥がれない、という話ではありません。ただ、剥がれる原因がどこにあるかを分かったうえで工程を組んでいるという意味では、判断材料になると思います。
RAPTOR JAPAN は公式にこう書いています。「ラプターは塗料であり、即ち未完成品であるため、施工者の意思によって完成品を作り出します」「耐久性・耐候性に優れた塗料ではありますが、その能力を100%引き出すためには、塗料の本質を理解し、あらゆる場面に合わせた施工をしなければなりません」と。
つまり、同じ缶を使っても結果は施工者で変わるという前提の塗料です。剥がれるかどうかの話が、最後は下地と膜厚に行き着くのはこのためです。ちなみに愛知県内の正規施工店・販売店は8社しかありません(全国182社中/2026年9月12日 閲覧)。
塗るか、塗ってある車に買い替えるか
いま乗っている車を塗る費用と、すでに塗って仕上げてある車に買い替える費用は、思っているほど離れていないことがあります。当店は中古車も、塗ってから店に並べています。
直せます。浮いている部分を落として、下地から作り直します。全面をやり直すか部分でいくかは、剥がれ方を見て判断します。写真を送ってもらえれば、どちらになりそうかお答えします。
見ます。原因が下地なのか、別の理由なのかで対応が変わります。
下地を正しく作っていれば年単位です。傷がついても同じ塗料を重ねれば直せるので、長く使う車ほど有利になります。
英国 U-POL 社の2液ウレタン系コーティング塗料を吹き付ける塗装です。もともとピックアップの荷台(ベッド)用なので「ベッドライナー塗装」とも呼ばれます。色をつけるためというより守るための塗装で、表面はマットで細かい凹凸があります。
元に戻せないことだと思います。剥離が必要になるので、「合わなかったら戻そう」が効きません。迷っているなら、ドアノブやミラーなど小さい部位から試すことをおすすめしています。
部位と面積、脱着の有無で変わります。部位別の目安と、金額が動く条件は料金はどう決まるのかにまとめました。
塗料は市販されているのでDIYできます。ただし失敗しやすい場所が決まっているので、自分で塗れるか(缶・ローラー・ガンの違いと、失敗する4つの場所)を読んでからにしてください。
車種と、塗りたい場所(または剥がれている場所)の写真。これがあれば、下地の状態と必要な工程をお答えします。部位別の料金はラプターライナー塗装に載せています。メールでのご相談は無料です。
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施工ずみの車を、そのまま買うこともできます
自分の車に施工するほかに、当店が先に仕上げた車を買うという選び方もあります。いま店にある30台のうち23台がラプターライナー施工ずみ。塗装代を別に払う必要がなく、支払総額に全部入っています。