「バンパーガードを付けたいけど、車検に落ちないか」「そもそも違法じゃないのか」。愛知県津島市のEXISTで、いちばん多い質問です。当店が自社のバンパーガードを設計するときにも、まっ先に調べたところでした。
結論から言うと、正しく付ければ車検は通ります。構造変更の手続きも要りません。グリルガード・バンパーガードは「指定部品」にあたるからです。
ただし「正しく付ければ」の中身が、あまり書かれていません。ここでは国土交通省の通達と保安基準の条文を出しながら、数字で書きます。最後に、当店が取り付けたあと実際に見ているチェック表もそのまま載せます。
グリルガード・バンパーガードは「指定部品」に分類されています。ここがよく誤解されているのですが、ボルト止めで付けているかぎり、寸法が下の範囲を超えても、構造等変更検査は要りません。範囲が効いてくるのは、溶接やリベットで車体と一体にしたときだけです。
| 項目 | 車検証の値との差 |
|---|---|
| 全長 | ±3cm |
| 全幅 | ±2cm |
| 全高 | ±4cm |
| 車両重量 | ±100kg |
ここを誤解している方が多いのですが、「寸法が範囲内なら何でもいい」わけではありません。同じ通達に、こう書かれています。
軽微な変更となる自動車部品を装着した状態においても、道路運送車両の保安基準に適合していることが必要であり、これはユーザーの責任において管理されるものである
国土交通省 依命通達より
つまり「構造変更は要らない」と「保安基準に通る」は別の話です。落ちるときは、たいてい寸法ではなく次の3つです。
いちばん見られるところです。保安基準 第18条は、車の外側に出ている部分について「曲率半径2.5mm未満の突起があってはならない」と定めています。歩行者に当たったときのための基準で、2009年1月以降に作られた車に適用されます。
ただし例外があります。次のどれかに当てはまれば、2.5mm未満でも構いません。
実物で言うと、パイプの切り口がそのまま出ているのが一番ひっかかります。キャップをはめるか、Rをつけて丸めるか。ボルトの頭が外に出ているときは、袋ナットにするか内側から通します。溶接のビードにバリが残っているのもNGです。
正面から見て隠れていなくても、斜めから見ると隠れていることがあります。ウインカーは左右45度の位置から見えることが条件です。ヘッドライト(ロー・ハイ)、フォグランプ、車幅灯、反射器も同じで、ガードのパイプが1本かかっているだけで指摘されます。
ガードに作業灯やLEDを足す場合は、300カンデラ以下に収めてください。これを超えると、前照灯の扱いになります。
正面から全部の文字が読めること。斜めに傾けるのもだめです。封印(後ろのナンバーの左上にある丸いもの)が隠れるのも指摘されます。ガードの下側のパイプが、ナンバーの下端にかかっていないか見てください。
取り付け方は3つに分かれていて、どれで付けたかで扱いが変わります。ボルト止めは真ん中の「固定的取付」にあたります。
| 取り付け方 | 呼び方 | 構造変更は? |
|---|---|---|
| 工具を使わず手で外せる | 簡易的取付 | 範囲を超えても不要 |
| ボルト・ナットで留める 純正の穴・牽引フックの穴を使う |
固定的取付 | 範囲を超えても不要 |
| 溶接・リベットで車体と一体にする | 恒久的取付 | 範囲を超えたら必要 |
もうひとつ、最近の車で気をつけたいのがセンサー類です。衝突被害軽減ブレーキのレーダーやカメラがバンパーの中に入っている車種では、ガードが前に立つと誤検知したり、警告が出たりします。車検とは別に、日常の安全に関わるところなので、現車で位置を確認してから決めています。
当店が実際に使っているチェック表です。取り付けたあと、この順番で見ています。隠すものでもないので、そのまま載せます。DIYで付けた方も、これで自己点検できます。
| 見るところ | 目安 |
|---|---|
| 全長 | 車検証+3cm以内(もめないための目安) |
| 全幅 | 車検証+2cm以内(同上) |
| 全高 | 車検証+4cm以内(同上) |
| 最低地上高 | 9cm以上 |
| 先端・角の丸み | 指で触って引っかからない(半径2.5mm以上) |
| ボルトの頭・ナット | 外に飛び出していない(袋ナット・内側向き) |
| 溶接のビード | 角・バリが残っていない |
| ヘッドライト(ロー・ハイ) | 隠れていない |
| ウインカー | 正面と左右45度から見える |
| フォグ・車幅灯・反射器 | 隠れていない |
| ナンバープレート | 正面から全部読める。傾いていない。封印が隠れない |
| 作業灯・LEDを足す場合 | 300cd以下 |
| 固定 | ボルト止めのみ。規定トルクでガタつきなし |
| 干渉 | バンパー・グリルに当たらない。ボンネットが開く |
| センサー・カメラ・レーダー | 隠していない |
| 強度 | 体重をかけても変形しない。走行後に異音なし |
この表が全部○になってから、お渡ししています。それでも「絶対に通ります」とは言いません。最後に判断するのは検査場だからです。心配なときは、この表と写真(正面・斜め・下から・ナンバー正面)を持って、事前に見てもらう方法もあります。
| 車種 | 気をつけるところ |
|---|---|
| ハイエース・NV350キャラバン | バンパー内にセンサーが入っている年式があります。位置を確認してから。全幅はもともと広いので、+2cmの余裕が少ない車種です |
| 軽バン・軽トラ エブリイ・ハイゼット・キャリイ |
軽自動車の規格(全長3,400mm・全幅1,480mm)を超えると、軽ではなくなります。+3cm/+2cmの前に、まずここ。軽トラは前に出す余裕がとくに小さいので、形で逃がします |
| プロボックス・NV200バネット | ナンバーの位置が低い車種です。ガードの下側のパイプが封印や文字にかからないか |
| ジムニー・クロカン系 | もともと最低地上高に余裕がありますが、下に張り出す形だと9cmを切ることがあります |
軽自動車は規格のほうが先に効きます。全長3,400mm・全幅1,480mmを超えると、車検に通る通らない以前に、軽自動車ではなくなります。ここだけは「±何cm」の話ではないので、先に測ります。
愛知県津島市で、バンパーガード・グリルガードの取り付けをやっています。ルーフキャリアも同じです。他社製・持ち込みのパーツでも構いません。
「この形は通りますか」というご相談だけでも大丈夫です。写真を送っていただければ、見て分かる範囲でお答えします。通らない形のときは、その理由と、どう直せば通るかをお伝えします。
よく聞かれる4車種について、気をつける場所を書いておきます。どれも「ボルト止めか、溶接か」が出発点なのは同じです。
カンガルーバンパー(ブルバー)は、それ自体を禁じる決まりがあるわけではありません。見られるのは形と、付け方です。
海外から入ってきた製品は、日本の検査を通す前提で作られていないことがあります。買う前に写真を見せていただければ、どこが焦点になりそうかをお伝えします。
塗るか、塗ってある車に買い替えるか
いま乗っている車を塗る費用と、すでに塗って仕上げてある車に買い替える費用は、思っているほど離れていないことがあります。当店は中古車も、塗ってから店に並べています。
違法ではありません。指定部品なので、ボルト止めで付けているかぎり、寸法が範囲を超えていても構造変更の手続きは要らず、車検に通ります。違法になるのは、とがった部分が出ている・ライトやナンバーを隠している、といった保安基準に合っていない状態のときです。手続きの話と、保安基準の話は別ものです。
ボルト止めなら要りません。指定部品は、固定的取付(ボルト・ナット)であれば寸法の範囲を超えても構造等変更検査の対象外です。ただし軽自動車は別で、全長3,400mm・全幅1,480mmを超えると軽自動車ではなくなります。こちらは手続きの話ではなく区分の話なので、先に測ります。
基準に合っていれば、付けたままで大丈夫です。外す前提のものではありません。心配なときは、取り付けた状態の写真を持って事前に見てもらう方法もあります。
呼び方が違うだけで、扱いは同じです。ただし大型のものは全長が+3cmを超えやすく、先端の形も引っかかりやすいので、現車で測ってから判断します。
形によります。ハイエースは全幅にもともと余裕が少なく、年式によってはバンパー内にセンサーが入っています。付けたいガードの写真と、車検証をお持ちください。
付けられます。ただし全幅1,480mmを超えると軽自動車ではなくなるので、幅を出さない形を選びます。ここは車検の話ではなく、区分の話です。
見ます。上のチェック表の順番で確認して、気になるところをお伝えします。
車種と年式、付けたいガードの写真。この2つがあれば、だいたいのことはお答えできます。来店は、方向が決まってからで大丈夫です。
カスタム全体と車検の関係はカスタムしたら車検は通る?に、色を変えたときの扱いは全塗装しても車検は通る?にまとめています。
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