「作業車を買うなら、ハイエースとキャラバンどっちがいいですか」。これが一番よく聞かれる質問です。結論から言うと、どちらもいい車で、仕事で使って後悔するような決定的な差はありません。ただし中古で買うときの値段にははっきり差があります。そこで浮いたお金を何に使うか、という話をします。
比較記事の数字を借りると、3年落ちのボリュームゾーンでハイエースが250〜350万円、NV350キャラバンが200〜300万円。同じ年式で50万円ちがう場合もあると紹介されています(MOTA)。
これはキャラバンが劣っているからではありません。ハイエースが人気すぎるからです。人気があるということは、買うときは高く、売るときは有利ということ。どちらを重く見るかで答えが変わります。
数年で乗り換えて売るつもりならハイエース。買ってから長く使い倒すなら、最初の数十万円が浮くほうが効いてきます。
日本損害保険協会 第27回 自動車盗難事故実態調査(2025年1〜12月の集計、2026年3月公表)によると、車両本体の盗難は全体で2,746台。1位はランドクルーザーで825台、全体の30.0%を占めます。ハイエースは7位で58台、2.1%。
キャラバンは、この上位に名前が出てきません。
58台という数字自体は多くありませんし、これは保険金の支払いベースの調査です。気にしすぎる必要はありません。ただ、道具を積んだまま現場の近くに停める車、夜は自宅の前に置く車だと考えると、順位に入らない車種のほうが気は楽だとは思います。
どちらも、当店で塗った車です。
ここは正直に書きます。ベッドキット、棚、ラック、内装トリム。既製品の種類はハイエース用のほうが圧倒的に多いです。カタログから選んで組み合わせて仕上げたい人には、ハイエースのほうが向いています。
キャラバンやほかのバンは既製品が少ないぶん、加工やワンオフが前提になることが多い。そのかわり、同じ仕様の車と現場でかぶりません。
よく「何の車種が専門ですか」と聞かれるのですが、当店は車種を絞っていません。キャラバン、エブリイ、ボンゴバン、バネットバン。そのときに程度のいい個体が入ってきたものを、仕上げて出しています。
車種で選ぶより、「どう仕上げるか」で選んでもらったほうが失敗しないと思っているからです。ベースが何であれ、色を変えて、樹脂まわりを塗り替えて、ホイールを黒くすれば、車の印象は別物になります。そこにお金を使ったほうが、毎日乗る人の満足度は高い。
だから「ハイエースかキャラバンか」で止まっている人には、先に予算の総額を決めて、車両と仕上げの配分を考えましょうと話しています。仕入れで浮いた分を仕上げに回す、という考え方です。
この3つが揃うと、ベース車が何であっても同じ空気の車になります。当店が全塗装・カスタムのページに並べている実車を見てもらうと、車種はバラバラなのに並べたときにまとまって見えるのが分かると思います。
こういう場合は迷わずハイエースです。当店でもハイエースの全塗装やパーツ取付はやっていますし、車種で断ることはありません。
色見本の小さな四角と、5メートル近い車を一台塗ったときでは見え方がまったく違います。面積が広くなるほど明るく、鮮やかに見えます。淡い色ほどこの差が出ます。
当店が実車を並べているのはそのためです。屋外の光の下で、同じ色で塗った車を見てから決めてもらうのが一番失敗しません。
塗るか、塗ってある車に買い替えるか
いま乗っている車を塗る費用と、すでに塗って仕上げてある車に買い替える費用は、思っているほど離れていないことがあります。当店は中古車も、塗ってから店に並べています。
「ハイエースかキャラバンで迷っている」の状態でご相談ください。何を積むか、何人乗るか、どこに停めるか、何年使うつもりか。この4つを聞ければ、どの車種を勧めるかと、その理由をお返しします。
仕上がった状態の在庫はコンプリートカーに、いま出ている中古車は在庫一覧に載せています。メールでのご相談は無料です。
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