「何色にしますか」が、全塗装でいちばん時間のかかる相談です。当店の展示場に並んでいる車は、グレー・セージ・ベージュ・カーキに寄っています。なぜこの4系統なのか、実際に使っている色番と一緒に書きます。
| 色 | 元になっているメーカー色 | 色番 |
|---|---|---|
| ベージュ | トヨタ | 4V6 |
| グレー | アウディ | ナルドグレー |
| ブルーグレー | クライスラー | アンヴィル |
| グリーン | スズキ | ZZC(ジャングルグリーン) |
| カーキメタリック | ダイハツ | G55(オフビートカーキメタリック) |
並べてみると分かりますが、全部彩度の低い、くすんだ色です。そしてメタリックはG55のひとつだけで、あとはソリッド。これは好みの問題ではなく、仕事で使う車として理由があります。
メタリックやパールは、光をどう反射させるかで色が決まります。だから一部をぶつけて塗り直すとき、周りと合わせるのが難しい。同じ塗料を使っても、吹き方で粒子の向きが変わって見え方がずれます。
ソリッドは色そのものが顔料で決まるので、部分補修がしやすい。現場で使う車は必ずどこかぶつけます。直すことを前提にすると、最初からソリッドが正解になります。
真っ白や真っ黒は、汚れも水垢も一番目立つ色です。泥はねの入る現場に行く車だと、洗車の回数がそのまま増えます。
グレーやベージュ、カーキは、乾いた泥と色が近い。汚れていないわけではないのですが、離れて見たときに「汚い車」に見えにくい。毎日乗る人にとって、ここは地味に効きます。
当店はバンパーやグリルを黒く塗り、ホイールも黒にします。このときボディが淡いほど、黒がはっきり分かれて車が締まって見える。
逆に濃い色のボディだと、せっかく塗った黒が沈んで見えません。色選びと樹脂の処理はセットで考えたほうが、仕上がりの満足度が上がります。
| 色 | こういう人に | 気をつけること |
|---|---|---|
| ベージュ(4V6) | やわらかい印象にしたい。家族も乗る | 明るいぶん、下地の粗が出やすい |
| グレー(ナルドグレー) | いちばん外さない。迷ったらこれ | 同じ系統の車が増えてきた |
| ブルーグレー(アンヴィル) | グレーだけど少し個性を出したい | 光の加減で青みの出方が変わる |
| グリーン(ZZC) | アウトドア寄りに見せたい | 好みが分かれる。飽きるか先に考える |
| カーキメタリック(G55) | 唯一のメタリック。動きのある表情がほしい | 部分補修の難易度は上がる |
これは何度も言っています。色見本の小さな四角と、5メートル近い車一台では、見え方がまったく違います。面積が広くなるほど明るく、鮮やかに見える。見本で「ちょうどいい」と思った色は、塗り上がると想像より派手になります。
特に今回挙げたような淡い色は、この差が大きく出ます。当店が同じ色で塗った実車を置いているのはそのためです。屋外の光の下で、朝と夕方どちらでもいいので実物を見てから決めてください。
会社の車を同じ色で統一したいという相談も増えています。そのときはソリッドを強く勧めます。台数が増えるほど、あとから1台だけ直す場面が必ず出てくるからです。
色を揃えると、現場に着いたときの見え方が変わります。看板を貼らなくても「あそこの会社だ」と分かる。これは広告費のかからない宣伝でもあります。
塗るか、塗ってある車に買い替えるか
いま乗っている車を塗る費用と、すでに塗って仕上げてある車に買い替える費用は、思っているほど離れていないことがあります。当店は中古車も、塗ってから店に並べています。
色から車を探せます
中古車サイトの検索では、ベージュもカーキもナルドグレーも「その他」にまとめられてしまいます。当店で仕上げた30台を、色から探せるページを作りました。
車種と年式、今の色、どんな雰囲気にしたいか。「この写真みたいな感じ」でも十分です。全塗装・カスタムメニューに実車の写真を並べているので、近いものを教えてください。
仕上がった状態の在庫は在庫一覧から見られます。メールでのご相談は無料です。
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